西中国山地自然史研究会 観察会
山焼き後の植物観察会

【案内文】
残念ながら,今年は山焼きが行われませんでした.以前火入れされたところ,火入れがされていないところ・・と見比べてみると様々な違いがあります.講師の方からより詳しいお話を聞いたり,植物を観察しながらゆっくり登ります.まだ寒い時期ですので,防寒をしっかりお願いします.
開催日時:4月25日(日) 9:30
集合場所:雲月山駐車場
準備:基本セット,弁当
講師:佐久間智子・和田秀次
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
早朝はマイナスの冷え込みでしたが,観察会の始まる頃には太陽も高く青空で,気持ちのいい雲月山の植物観察会の始まりとなりました.あいにく今年の山焼きは中止になりましたが,人が手を加えることで維持される草原の重要性について,まわりの山々を見ながら,和田先生に説明していただきました.広島県で火入れがされている雲月山・千町原・深入山の植物の種数について佐久間先生から,今回は調査結果の初資料について説明していただき,貴重な植物が生息する環境だと言うことを改めて実感できました.そして,登山の始まりです.まずヤマヤナギの雄花・雌花,キジムシロ,センボンヤリ.草丈の低いこの時期に一生懸命咲いている花.オトコヨモギ・リュウノウギクの新芽を観察しました.以前参加した山焼きの経験談などを話しながら,稜線づたいに散策しました.タイムスケジュール通りに山頂で昼食をとることができました.放牧準備の電柵用の杭が所々においてありました.牛が放牧されることで,畑の草がびっしり生えてきている所,緑の色が違いました.ショウジョウバカマがずら〜と咲いている所はショウジョウバカマの小道と名付けて歩き,ニオイタチツボスミレのにおいをかいだり,ゆっくり山歩きを楽しんだ観察会でした.(やなぎざきのぶこ)

【みなさんの印象に残った物】
「ショウジョウバカマ,たくさん見られました.スミレ.」「天気は良くて,余り寒くなくとてもよかった.」「イカリソウに久々に会えた.」「草原のありかたについて.」「ふつう見逃してる自然にゆっくり会えたという感.」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「とてもいいお天気で,山歩きには最高でした.和田先生,佐久間先生の説明,大変楽しく良かったです.」「気持ちよく晴れて,観察に最高でした.」「先生,そのほかの方もとても親切でした.」「天気が良くて,少人数で説明がよく聞けてよかった.」「来る度に新しいのに出会えたり,発見があったり楽しいです.」「鉋流しの名残を今後どのようにして,保持していくのか.帰化植物についてはどうするのか,考えました.」


佐久間先生から初公開の資料を使って,説明があった.
晴天に恵まれ,いざ出発!

キジムシロに出会った.
おなじみ,元芸北町のマーク.「北」に見えるかな?

山肌の横線についての説明.たたら製鉄かんな流しの跡を見る.
カラマツの枝振りは,風の吹く影響を受けている.

昼食後山頂で記念撮影.
山焼きをされているところ・されていないところの違いを比べる.

いろいろな色のショウジョウバカマ.
「三本でもセンボンヤリ」(和田先生)