西中国山地自然史研究会 観察会
ブナ林の野鳥観察会

【案内文】
毎年人気の野鳥観察会です.早朝のブナ林だからこそ観察できる鳥たちが,姿を見せたり,鳴き声を聞かせてくれます.上野先生の解説も必見です.山の上は天気が変わりやすく,早朝はまだ冷える時期です.防寒をしっかりしてお越し下さい.
開催日時:5月23日(日) 5:00
集合場所:臥竜山雪霊水前
準備:基本セット,双眼鏡
講師:上野吉雄・暮町昌保
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
早起きのプレッシャーと風の音であまり眠れないまま,早朝5時に雪霊水前へと集合しました.悪天候のためか,参加者は6人と少人数でした.観察会を始めるとすぐにキビタキの鳴き声が聞こえました.車道をゆっくりと歩きます.次第にクロツグミ,ミソサザイ,コルリの鳴き声も聞こえました.今回の講師である上野先生いわく,クロツグミは「深みのある声」だそうで.他の鳥の鳴き声を真似て鳴くというおもしろい特性を持っています.ミソサザイは,高い声で賑やかに「ピピピ,チリリリ」とさえずりを繰り返していました.コルリの鳴き方もおもしろく,鳴き声に慣れてくると,虫の鳴き声のような「チ,チ,チ・・」という前奏が聞こえてきます.これは繁殖期の雄のさえずりだそうです.日本三鳴鳥のオオルリとウグイス,カラ類ではヒガラ・シジュウカラ・ゴジュウカラ,キツツキの仲間のアオゲラの鳴き声も確認できました.最後に雪霊水前まで帰ってくると,「キョロロロ・・」というアカショウビンの鳴き声も聞くことができました.雨が降る中だったので,鳥の姿をあまり見ることができないのが残念でしたが,鳥のすんでいる環境や,習性のお話をたくさん聞くことができました.また,雨の中で見たブナ,ユキザサの花は大変きれいでした.上野先生が「マミジロやジュウイチは今回確認できなかった.少なくなっているのだろうか」ということをお話されました.鳥をとりまく環境が悪くなっているのかなぁと気になりました.このブナ林で,たくさんの鳥が生息し続けるようにと願います.[こうのやよい]

鳴き声だけじゃなく,姿が・・見えるかな?
影は見えたが,確認できず.残念・・!?

ウリハダカエデの芽鱗がたくさん落ちていた.
車道沿いを耳をすませて歩く.

雨の中,木々が美しい.
ブナ林をゆく.

参加者からの質問に答える上野先生.
ウグイスの鳴き声がきこえたところ.ササがあるところに生息している.

ユキザサが咲いていた.