西中国山地自然史研究会 観察会
龍頭山の野鳥観察会

【案内文】
北広島町豊平地区にある龍頭山で野鳥の観察をします.水辺の鳥,ブナ林にすむ鳥と,生息する環境の違う野鳥を観察することができます.早朝の観察会ならではのさわやかな空気を味わいながら,野鳥の声や姿を楽しみましょう.
開催日時:6月12日(土) 6:00
集合場所:豊平どんぐり村駐車場
準備:基本セット,双眼鏡
講師:上野吉雄
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
早起きのおかげで,きれいな朝焼けを見ることができました.6時に豊平のどんぐり村に集合し,参加者がそろったところで龍頭山へ移動しました.今回の講師は上野先生です.車から降りるとすぐに鳥の声が聞こえてきました.アカマツやスギの混交林では,ヒヨドリ・カケス・ホオジロの姿が見えます.にぎやかな鳴き声はヒヨドリで,果実をエサにしていること,ホオジロは「一筆啓上・・」と鳴き,縄張りを主張して鳴いていること,カケスは小鳥の雛を食べること・・などそれぞれの鳥の特長やエサとしているものなどのお話を聞きました.しばらくこの場所から観察し.他にもエナガの群れやコゲラ,カワラヒワ,キビタキ,メジロ,シジュウカラなどを確認しました.キビタキのおなかの色がとても黄色く鮮やかなのが印象的でした.少しずつ上へと移動し,アオゲラのドラミングを聞いたり,キジバトのウォーキングを見たりしました.お目当てのアカショウビンはお天気が良すぎたためか,姿も声も確認できませんでした.しかし,ヒヨドリやカワラヒワの鳴き声を何度も聞くことができたので.鳴き声の特長がわかったようになった気がします.また,鳥を見るには林内より林縁の方がよいことも教えていただきました.登山口の小さな池では,今年もモリアオガエルの卵や幼生をねらうシマヘビの姿を見ることができました.そこから引き返して,前龍頭が見える大原堤という池に向かいました.去年は同じ場所でカワセミを観察しましたが,今年は確認できませんでした.しばらく池上のツバメや水辺のトンボを観察していると,道路向かいのスギ林の近くに黒いシルエットの鳥が見えました.ヒナのエサであるミミズを取りにきたクロツグミのオスでした.警戒しつつも土をつつき,ミミズを探しているようです.前回の苅尾の野鳥観察会ではクロツグミの美しい鳴き声を聞きましたが,今回の龍頭山では姿を見ることができました.時間になったので,もとの場所まで帰り,最後のまとめをしました.全部で21種類の野鳥を参加者で確認しました.毎年来る場所でも.ちょっとした気候の違いで,鳥の姿を見ることができたりできなかったりするんなだなぁと感じました.さわやかな空気の中,たくさんの鳥声を聞き,ひとときでも鳥博士になった気分の観察会となりました.(こうのやよい)

【みなさんの印象に残った物】
「聞きなしの言葉の上手さ」「クロツグミを見つけてうれしかったです(3)」「カケス」「ヤマガラ」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「楽しい半日でした」「たのしくできました」「晴れていましたが、すごくすずしくて気持ちよかったです」「天気が良すぎて鳥の鳴き声が今一歩という事でしたが21種類の鳴き声姿等見れて よかったです」「ツバメのヒナがかわいかったです」「思ったより鳥がいなくてざんねんだった」


フィールドスコープをのぞくと,鳥の姿がすぐそこに!
電線にとまっている鳥を観察.なんだろう?

胸の模様がネクタイのようなシジュウカラ.
上野先生によると,林内より林縁の方が鳥の姿はよく見られるということで,この場所はベストポジション.

え〜と,さっきの鳥は何だっけ!?と図鑑をめくる.
何者かに食べられたヒヨドリの羽が落ちていた.

きたひろネットも撮影中,鳥が撮れたかな??
スイカズラのいい香りが漂う.

例年通り,モリアオガエルの卵塊,そしてそれをねらうヘビを見た.
にぎやかにさえずっていたヒヨドリ.

ヒヨドリの好物,サクラの実.
黒い鳥がいる〜!との声があがり,参加者の視線の先には・・