西中国山地自然史研究会 観察会
八幡高原の野鳥観察会

【案内文】
昨年より1ヶ月早い野鳥観察会です.冬支度を始めた八幡高原にはどんな鳥がいるのでしょうか?鳥の姿を見て,名前を知るだけでなく,どんな環境で暮らしているのかをじっくり観察しましょう.午後からは紅葉と冬芽の観察会があります.
開催日時:11月14日(日) 8:00
集合場所:高原の自然館
準備:基本セット,双眼鏡
講師:上野吉雄
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
八幡高原の寒い朝,高原の自然館に25人が集合しました.打合せを済ませ,上野先生の案内で観察をはじめました.高原の自然館を出ると,さっそく観察が始まります.今年は,館の前からヒレンジャクやツグミ,ヒヨドリが見られました.
次に向かったのは霧ヶ谷湿原です.今までは道路から観察していましたが,遊歩道ができたことで,再生地の中を歩きながら観察できました.霧ヶ谷湿原はすっかり冬の雰囲気で,植物はほとんど枯れていました.しかし,ミゾソバやハギ類の小さな実を食べに,アトリが群れになっており,カシラダカや,珍しいベニマシコも見られました.ここでもヒヨドリが2羽いっしょに飛んでいました.木道を進んでいくと,足もとの水たまりからマガモが飛び立つなど,水鳥にとっても利用できる環境になっているようでした.木道の上にはタヌキが残した「ためフン」も見られました.
それから大歳神社周辺へ向かいました.農道からシラガホオジロを探しましたが,今回は確認することができませんでした.ここでも,たくさんのアトリが電線にとまっており,用水路からはコガモの群が飛び立ちました.しばらく観察していると,上野先生が遠くの空にハイタカの姿を見つけました.初めは小さな点にしか見えず,参加者の中にはなかなか見つけられない方もありましたが,ぐんぐん近づいてきて,ほぼ真上を通過するときにはみなさん姿を確認できました.休耕田ではジョウビタキを見ることができました.
さらに,カモ類を見ようと尾崎谷に移動しましたが,ため池には鳥の姿は少なかったようです.しかし,この日は大きな発見がありました.ホシハジロが一羽,ため池の水面を滑るように休んでいました.沿岸部では見られる鳥だそうですが,北広島町では初記録です.飛び立つこともせず,ゆっくりと観察ができました.
最後に岩田農園の駐車場でまとめをして,解散しました.短い時間でしたが様々な環境でそれぞれの鳥を観察できました.多様な環境が残っていることが,多様な種を支えているのだということが分かった観察会でした.[しらかわかつのぶ]

【みなさんの印象に残った物】
「ホシハジロが長くみれたこと」「ハイタカを見つけたこと(3)」「ノビタキが残っていた」「鳥の種類が身近でこんなに多く見られた」「紅葉が美しい」「冬鳥個体数多い」「アトリが先週よりますます増えていた」「アトリの電線にびっしり並んでいたこと」「アトリ,カシラダカ」「アトリ,カシラダカ」「アトリの大群(4)」「ヒレンジャクを初めて見ました.」「ホシハジロが見えたこと(2)」「キレンジャクとアトリの群れとホシハジロが見れた事」「マミチャジナイ」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「すばやい説明で詳しく教えて頂き,楽しく過ごすことができました.」「たくさんの鳥を見れてよかった」「ホシハジロが感動しました」「久しぶりの芸北でした.色々楽しめる所です.」「感動しました.また参加したいです.」「おもったより暖かい」「湿地復活が良かった」「カンボクの実がないのが,今年の実物不足を実感しました」「バードウオッチングは初心者なのですが大変興味がわきました.」「とても勉強になりました.楽しかったです.」「八幡にしては暖かく楽しい観察会でした.」「朝早起きした甲斐がありました」「種類が多く楽しかった」「たくさん鳥が見れて良かったです.」「もっと寒いと思ったのですが暖かくて良かったです」「天気も良く,久しぶりのバードウオッチングで楽しかった」「今年こそシラガホオジロが見たい!!」


霧ヶ谷湿原は,すっかり冬の装い.
木道に並んで鳥を探す.

アトリの群れ.
湿原をぐるりと歩いた.

木にとまったアトリの群れ.
木道の途中にタヌキの貯めフンがあった.

電線にもアトリ.
遠くにいるハイタカを捉える.

放棄田ではノビタキを観察.
カキツバタ農園にポツンといたホオジロ.

尾崎谷では新発見があった.