西中国山地自然史研究会 観察会
ワークショップ〜湿原の復元〜

【案内文】
【ワークショップの目的】
 八幡高原にはさまざまな湿原が点在し,西日本でも特異的な景観を形作っています.最近の研究から,これらの湿原は急速に失われつつあることが分かっています.その主な原因として,道路建設や土砂採取など,湿原上流域における土地改変が指摘されています.二川キャンプ場付近の原野もそのような場所の一つです.この一帯には,かつてハンカイソウなどが群生する低層湿地が見られました.しかし,1990年代前半の道路工事の影響で湿原内に水路が自然形成されたため,乾燥化が進行したと考えられます.現在はノイバラやカンボクなどが優占する低木疎林になっています.今回のワークショップでは,このような湿原減少の実情を調査し,湿原保全のためには何が必要か,ということを考えていこうと思います.
 ワークショップを通じて,八幡湿原の現状について考えて頂くとともに,植物の初歩的な調査方法や標本の作り方を身につけていただこうと思います.
開催日時:9月8日(日) 9:00
集合場所:八幡高原センター
準備:作業のできる服装,植物図鑑,雨具,水筒,弁当(かりお茶屋も利用できます)
講師:白川 勝信
定員数:なし人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北町民文化ホール

【報告文】
今回は,西中国山地自然史研究会でははじめての試みとして,植生調査を行いました.普段の観察会では,珍しいもの,おもしろいものが見られる場所に行き,講師の案内で観察をするのですが,今回は少し違います.まず,自分で調査をするということは無いでしょうし,調査地も,かつて湿原があったけれども今はそれが失われつつある,いわば「自然が消えつつある場所」です.ノイバラが密生しており,歩くのもたいへんでした.いつもとは雰囲気の違う集まりになりましたが,参加者のみなさんは最後まで熱心に同定し,自分の意見を考えておられたようです.参加された方の意見・感想は『苅尾 第12号』に掲載されます.また,今回の調査では,広島大学 生態学研究室(中越・井鷺研究室)のみなさんにたいへんお世話になりました.この場を借りてお礼申しあげます.ありがとうございました.[し]

参加者は五班に分かれ,植生調査.
各班とも二・三ヶ所ずつ,1メートル四方にどれだけの植物がどの程度の割合であるかを調べる.

午後からは八幡高原センター内で植物同定と標本の作製.
調べても調べてもわからないものもあります..

イネ科はなかなか難しい.
この班もサンプルがたくさん.

ふょー.
植物を見る眼は真剣.

1班のみなさん.
2班のみなさん.

3班のみなさん.
4班のみなさん.

5班のみなさん.
たくさんの人が植生調査を経験しました.みなさんおつかれさまでした.


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