西中国山地自然史研究会 観察会
山焼き後の雲月山観察会

【案内文】
火を放たれた翌週の雲月山を歩いて、火入れがどのように植物に影響を与えるかを観察します.この時期に生えている植物は少ないですが、山焼き直後の様子を見ておくことで、その後の山歩きが何倍も楽しくなるはずです.山焼きが中止の場合にも、観察会は行います.
開催日時:4月16日(日) 9:30
集合場所:雲月山駐車場
準備:山を歩ける服装、弁当、水筒、筆記用具、双眼鏡など
講師:和田秀次
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北文化ホール

【報告文】
天気予報は雨でしたが,集合した頃には曇りで,なんとか保ってくれそうな天気でした.講師の和田先生はパワーブックを使って山焼きの状況を説明するところから始められました.昨年焼いた場所を登っていくとずいぶんとササの草丈が低くなっているように感じます.岩倉山の山頂に着くまでにヤマヤナギ,ショウジョウバカマ,スゲの仲間などが咲いていました.山頂からは山焼きの跡を見ながら下ると,昨年までは一面が背の高いササだった場所がきれいに焼けていて,ショウジョウバカマが花をつけていました.第2駐車場までもどり,東で食事をとるころにはすっかりお天気になりました.食事を済ませて車道を登り,第1駐車場まで戻って,今日観察したものを確認して解散となりました. [し]

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「寒かった.」「今後の草原の変化に期待したいと思います.」「焼いた所と焼いていない所の違いが面白かったです.」「経年観測すると面白い.」

【みなさんの印象に残った物】
「ショウジョウバカマの生命力.(2)」「山焼きの面積の広さ.」「今年は焼跡の植物が少なかった.」「昨年の火入れの跡の状況.」「ササとススキの住み分け.」「焼け跡に咲いていたショウジョウバカマ.火入れのしかたでよく焼けているところとそうでないところ.」「草原を守るためにはそれなりの手入れが必要だということ.」「石や木にササなどがまきついていたやつ.(4)」「土の中まで根を枯らすほど熱くないこと.」


出発前にPowerbookを見ながら山焼きの様子を把握.
岩倉山へと登る.

ヤマヤナギの花が咲いていた.
昨年の山焼きで燃えた後に萌芽したヤマヤナギ.

雌しべの輝きが美しいショウジョウバカマ.
キジムシロはもう少し.

昨年山焼きを行った場所では,明らかにササの高さが低くなっていた.
山頂部では,カシワを見ながら植物が葉を作る時のやり方について説明を聞いた.

岩倉山山頂.燃えたところが見えてきた.
昨年の山焼きで死んだアカマツ.幹は残っても,もう芽は出ない.

焼け跡で地面を観察してみた.
ショウジョウバカマの根は太いひげ根.

アカマツやヒサカキは,燃えていなくても枯れていた.
谷間には,まだ雪が残っていた.

今回のビックリ「石まくれ」.
雪の塊がずれる時に石を押さえつけながら転がしてできるのだろう,という結論になった.

探してみると,けっこうたくさんあった.
フデリンドウはまだ蕾.

昨年すっかり焼けたススキ群落でも,ススキは変わりなく生長していた.


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