西中国山地自然史研究会 観察会
大潰山(柏原山)の春植物観察

【案内文】
ツツジの群生で有名な大潰山(柏原山)に登りながら春の植物を観察します.島根県側では「柏原山」と呼ばれるとおり,山頂にはカシワの群生も見られます.急な部分もありますが,距離的には歩きやすい山です.
開催日時:5月7日(日) 9:30
集合場所:大佐スキー場
準備:山歩きができる服装,雨具,弁当,水筒,おやつ,ノートなど.
講師:佐久間智子
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北文化ホール

【報告文】
明け方までの雨の余韻がまだ残り,集合時間の大佐スキー場駐車場は濃い霧に包まれていました.今日の観察会は軽い登山ということで心配しましたが,これ以上降ることは無さそうだし,皆さんの装備も大丈夫のようだったので,予定通り決行しました.
車3台に分乗して,登り口に着いてみると,シハイスミレの群生が迎えてくれました.登山道に踏み込むと,目立つ花は少ないものの,マムシグサやコチャルメルソウなどが見られました.足下にはムササビのかじった新芽がたくさん落ちています.特に楽しませてくれたのはスミレの仲間で,タチツボスミレ,オオタチツボスミレ,コタチツボスミレが一カ所にまとまって生えていたり,スミレサイシンやフモトスミレ,登山道を登っていくとニオイタチツボスミレやアケボノスミレも見られました.ただ,お目当てのツツジはまだ早く,開花したものはあまり見られませんでした.
山頂でお弁当を食べたあと,観察をしながら下山しました.駐車場で観察したものを数えると,植物は41種,鳥は20種と,充実した観察会でした.[し]

【みなさんの印象に残った物】
「サンショウクイ」「アケボノスミレ」「ツツジ」「オオルリ,サンショウクイの声を聞けたこと.」「アケボノスミレほかスミレ,シュンラン」「スミレの花,鳥の鳴き声.」「山頂でのシロネの一種の生育.ヤマネ?ムササビ?の巣.」「アケボノスミレが山の中頃からたくさん咲いていたこと.まだ咲いてはいなかったが,ダイセンミツバツツジが多かったこと.」「説明が具体的でわかりやすかった.」「少人数で良かった」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「ダイセンミツバツツジが咲いていないので残念.(2)」「歩きやすい山でした.スミレがたくさん見られてよかった.」「場所が違うと新鮮な楽しみがありました.」「久しぶりの山行で楽しむことができました.」「小さな草花,注意してゆっくり見て歩くのがよかった.」「鳥博士がおられ,解説が良かった.」「雨模様であったにもかかわらず,大変楽しかったです.」


山に入るとすぐに,タチツボスミレ類がまとまって咲いていた.
モモンガの食痕.

こんなにたくさんあった!
ナツトウダイの花は目立たないが,よく見ると面白い.

里山にたくさん見られるシハイスミレ.
アケボノスミレは独特の色をしている.茎に葉を持たず,花茎に葉を持たない.

コバノミツバツツジも,一部咲いていたが盛りはまだ先だった.
山頂付近に来ると再びガスが出てきた.

カシワの若い林が続く.
下りはずっと二次林が続く.勾配はやや急.

ヒメキマダラヒカゲの幼虫.顔がかわいいが,脱皮の時にはぽろりと落ちるらしい.
駐車場でまとめ.解散するころには気温も上がった.


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