西中国山地自然史研究会 観察会
土嶽の植生調査,夏(代替)

【案内文】
八幡湿原自然再生事業の区域内に設置した実験区で植生調査を行います.2004年に設置した水路の影響で,実験区では徐々に植生が変化しているようです.この結果は,来年からはじまる工事の計画にも参考にされました.継続して調査していきましょう.
6月25日に予定していた調査の代替日です.
開催日時:7月22日(土) 9:30
集合場所:高原の自然館
準備:汚れても良い服装,長靴,弁当など.
講師:
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北文化ホール

【報告文】
6月にできなかった植生調査を7月にやることにしましたが,今回は単純に「延期」ということ以上の意味がありました.1ヶ月の間に植物相が変わっているので,経年比較は出来ませんが,夏の最盛期の植物を見ることが出来ました.何よりも大きかったのは,イネ科植物が花をつけていたことです.イネ科の植物は花や実がついていないと同定できないものが多く,毎回困っていたのです.ただ,今回は参加人数が少なかったので,チームは3班しかつくることができませんでした.そのため,調査できなかったプロットが残ってしまい,少し残念でした.
お昼まで調査を行い,昼食を挟んで「希望者」だけで同定大会をしましたが,結局全員の参加者が集まりました.やっぱり同定と標本作りをしないと調査が終わった気がしない,といったところでしょうか.花が付いているので,これまでは「イネ科の一種」となっていたかもしれない植物にも名前が付きました.
初めての参加者も迎え,次回以降に繋げることができたような気がします.実験地を設置してから3シーズンを経過した秋の調査がタノシミです.

【みなさんの印象に残った物】
「ヒメシロネだらけになったプロットH-12.」「1m×1mの植生調査」「「あぜ波」を使った水路.再生事業.このテーマを初めて耳にしたので印象深い.」「3年前に較べ,草本類が密生している.」「去年に比べて湿地が増加したこと.」「以前と植生が変わっていること.(2)」「種類の多さに驚きでした.」「だいぶ湿生植物が回復してきた.」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「水の流れを変えたことによって,目に見えて植生が変化していることを感じました.以前はヨモギだらけだった所がヒメシロネだらけになっていた!!」「面白かった」「とても楽しく,意義のある会でした.また参加したい.」「去年にくらべ湿地生の植物が多く見られた.もっと参加したいと思います.」「現地で以前のデータを見ながら,その変化を実際に目で見られたのがよかった.」「初めての参加に感動.ぜひ次回も.」「再生事業となり,個人的には熱が入ってくる.」「協議会のメンバーの参加がもう少しあったらよいですね.」「調査,ということに少しビビリましたが,素人の自分でも,参加した,という充足感を得ることができました.」


現地に行く前に,これまでの経緯と調査の方法について説明した.
3班に分かれて調査開始.

ずいぶんヨシが増えたような印象.
下流部分の湿潤地調査.

このプロットはオタカラコウなどが繁茂した.
だんだん慣れると調査も早くなる.

感想などを言い合って,午前中の部はおしまい.
昼食をはさんで,標本をつくりながら同定.

標本づくりにもコツがある.
イネ科の同定はややこしいけどおもしろい.

大勢でやると楽しい.
その場に居合わせた山場さんに最新の八幡の研究についてレクチャーいただいた.


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