西中国山地自然史研究会 観察会
昆虫の灯火採集

【案内文】
月明かりの無い夜に,明かりに集まる昆虫を観察します.夕方から観察を開始して1時間もすれば,カゲロウやカナブンなど,様々な虫がやってきます.じっくり見ると,ガの仲間がとてもきれいだという事に気づきますよ.子供たちにオススメです.
開催日時:7月22日(土) 18:30
集合場所:高原の自然館
準備:長袖の服(虫がやってきます.また,夜に冷え込むことがあります),雨具,ルーペ,図鑑,メモ,おやつ,虫除け 等
講師:清水健一
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北文化ホール

【報告文】
幸い梅雨の晴れ間.午後からは蒸し暑く風のない,灯火採集にはもってこいの虫好みの条件が整い,いざ 尾崎谷新川ため池の堰堤に向かいました.先生は今回もシーツや物干し竿,再利用品で虫のステージを着々と準備,少し手持ちぶさたに興味津々に暗くなるのを待ち,灯火.はじめはカナブンがたくさん.ヒグラシも集まってくるのにはちょっとびっくり.オオツノトンボが妖精みたいでかわいい.ハエの仲間は羽が2枚,ハチの仲間は羽が4枚と基本的な見分け方なども習い,だんだん多くの蛾が飛んで来て先生は名前スラスラ.蛾の突撃にも負けず,いろいろの不思議な美しい模様に感心しんながら,夜も更けて行きました.待望のガムシも飛来し,念願のミヤマクワガタも雄雌とも飛来.初めは蝉も触れなかった子供がしっかり虫をつかめるようになるのがこの観察会の目玉でしょう.[や]

清水先生からは次のような報告を頂きました.

「「今年の梅雨は豪雨のため大きな被害が出ており,広島県でも備北で被害が出ており,観察会の開催が危ぶまれ心配しましたが,当日は束の間の晴れ間(といっても曇天)となり,尾崎谷湿原で実施されました.
灯火に虫が集まりやすい条件は,月が出ていなくて風がなく蒸し暑くて,私達にとって不快指数の高い日が良い条件になります.当夜は一時ガスもかかり,大変条件の良い夜でした.湿地と池(新川溜池)という場所柄のため,水性昆虫が多数飛んでくるのではと期待しましたが,意外に少なく期待はずれでした.いつも人気のあるヘビトンボはかなり集まりました.その他,目に付いた虫はヒグラシ(多),オオツノトンボ,エゾシモフリスズメなどで,ミヤマクワガタは子どもさんにも大人にも大変人気がありました.これから先もこの環境が保たれていくことを願っています.
私の好きな蛾は,湿地生の蛾を期待しましたがまったく駄目でした.池があるので挺水植物を食べるミズメイガ類も期待しましたが駄目でした.蛾類はごく普通の種類ばかりでした.それでも蛾もよく見れば美しいものだと気付いて頂けたと思います.また,小さな虫が多数集まったので夜も多くの虫が活動していることがお分かり頂けたと思います.」


尾崎谷の堰堤で,暗くなるのを待つ.
先生の車に布がセットされる.

3つのライトが灯り,いよいよ開始.
すぐには寄ってこない.

親子でヒグラシの観察.
雄の大きなお腹にうっとり...

「さぁ来い!」
トンボのようなカゲロウ,オオツノトンボ.

カマキリそっくりのカマキリモドキ.これもやっぱりカゲロウの仲間.
ずいぶんと増えてきた.

虫が増えてくると,お祭りのようになってくる.
ガを薬瓶に詰める先生を観察.

熟練の手際良さに目が釘付け.
ガの羽ばたきが分かる.

ついにミヤマクワガタがやってきた
羽を開いて飛ぼうとする雌.

終了間際,たくさんの虫で被われたシート.
暗闇の中,夜はふけた.


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