西中国山地自然史研究会 観察会
サツキマスの産卵

【案内文】
八幡を流れる柴木川は,三段峡によって海と分断されているため,サケの仲間は遡上してきませんでした.ところが,樽床ダムができたことで,ダムを海に見立ててアマゴがマス化し,川を上ってくるようになりました.この観察会では,サケ科の魚の分類について講演していただき,実際に現地でサツキマスの産卵行動を観察します.浅い柴木川に大きなサツキマスが泳いでいるのはおもしろい光景ですよ.
開催日時:10月9日(月) 9:30
集合場所:八幡高原センター
準備:弁当,雨具,双眼鏡,メモ,おやつ 等
講師:内藤順一
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北文化ホール

【報告文】
秋の気配が濃くなってきた八幡に,27人の参加者が集まりました.それに加え,今回はRCCテレビも取材に来て頂きました.
はじめに,八幡高原センターのホールで,ビデオやスライドを使いながらの講義を受けました.サツキマスが卵から生まれて,いつマスになり,どのように遡上してくるのか,あるいは降海型と降湖型とアマゴとの違いなど,資料と映像で分かりやすく聞くことができました.さらに,今回はカワシンジュガイについて新しく分かってきたことも教えていただき,非常に内容の濃い講義となりました.その後,実際に川に行ってみると,産卵床やサツキマスの群泳も見られました.また,産卵を終えて死んでいるサツキマスも見つかりました.お昼には観察を終え,高原センターで解散しましたが,帰路でツキノワグマを目撃した人もいたようで,充実した観察会になりました.
高原センターのホールは少し寒かったですね.防寒の案内をすれば良かったと,後で反省しました.参加されたみなさんが,風邪を引いていなければよいのですが...[し]

【みなさんの印象に残った物】
「産卵を終え死んでしまったサツキマスの姿.(3)」「サツキマスの産卵所」「生命の循環ということを強く感じました.カワシンジュガイの生態を学んで.(2)」「サツキマスとカワシンジュガイの関係が分かった.」「サツキマスを広島で初めて見たことですね.あとクマ!!目撃.」「アマゴの雄の随伴.」「サツキマスがゆったり泳いでいるところ.(5)」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「堰堤で遡上が止められていたのは方法を.」「先生のお話の中にもありましたが人間が少し引く.自然に少し遠慮した生活を考えてゆかないと将来の子供たちに残すものが貧しいものになりそうな気がした.」「サツキマスを見れてよかった.また見たいです.」「身近にある生命の営みに感動しました.」「講師の方の説明が充実していてとても勉強になった.」「長く研究されてきた先生のお言葉には重みがあります.」「小さな里の川でも大きな命の営みがある.それをみんなでノゾキ見してみた.」「自然の営みのすばらしさに感動しました.」


はじめに,八幡高原センターで生態や分類の話を聞いた.
サツキマス(アマゴ)の生活史について,資料を見ながら話を聞いた.

今回はテレビの取材をうけた.
アマゴに寄生する希少種,カワシンジュガイについてもお話いただいた.

現地での観察.白く見えるのは,サツキマスの雌が掘った跡.
サツキマスの雌.この個体はとてもきれいだった.

サツキマスの群泳.
いつのまにか植物観察もはじまっていた.

八幡高原センターに戻って,全体のまとめ.自然再生事業が進んでいることもあり,たくさんの質問が出た.


過去の活動記録を見る

2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002

トップページ利用案内イベント情報出版物自然史研究会
ニュースレターリンクサイトマップ

Copyright 2002-2011