西中国山地自然史研究会 観察会
霧ヶ谷湿原実験地の植生調査

【案内文】
2004年に水路を設置した実験地の植生が,どのように変化しているかを観察します.霧ヶ谷では湿原の再生事業が進められていますが,水を廻すだけで,果たして湿原は回復するのでしょうか?研究会がこの事業に先立って続けている調査です.初めての方でも,どうぞご参加ください.
開催日時:6月24日(日) 9:30
集合場所:高原の自然館
準備:作業セット,弁当
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
水路を設置してから3回目となる,夏の植生調査です.すっかり調査に慣れた方も,はじめての方も,合わせて16名が揃いました.高原の自然館で八幡湿原自然再生事業のパンフレットを見ながら,事業の内容や実験の意義についての説明をした後,調査地へと向かいました.
調査地では4つの班に分かれて,合わせて14個のプロットを調査しました.調査の指導をしていただいたのは,大竹邦暁さん,小宮啓吾さん,佐久間智子さんで,いずれも植物調査のプロです.各班とも問題なく調査を終えたようでした.今回は,杭の所に長いポールを立てていたので,プロットを見つけやすかったのも良かったようです.
調査が終わった後に感想を聞いてみると,継続的に参加している方からは,植生の変化のことが聞かれました.特に,一度ヒメシロネが増えた場所が,今年はヨモギが増えていたなど,小さな変化があることが挙げられました.また,あるプロットではコバギボウシがしっかりと増えていたそうで,これは嬉しい報告でした.
自然館に戻ってから一応解散とし,午後からは同定をしながら標本を作りました.雨が心配されましたが,1度ぱらついただけで済み,予定通りの調査を終えることができました.

【みなさんの印象に残った物】
「植生が思ったより大きく変化していたこと.スギナの減少とキンミズヒキの増加など.」「同じ地域でも1m×1mの中に沢山の植物があるところとそうでないところがある.いつもは全て同じにしか見ていなかった.」「植物の種類の多い事.」「植物種類がとても多く,名を知っておられる事,おどろく.元にもどすため日々努力されている事.」「ミズチドリ」「前回より草木が少し替わっていた,コバギボウシが今回みられたこと.」「水の影響をまざまざと見れた.」「はじめて参加して知らなかったことを知ることができました.」「調査地点により、植生が大きく異なったこと.」「同じ湿地内でも場所によって生えている種が全くちがうのがおもしろい.」「植生調査の概要が少しだけ理解できました.」「コバギボウシ出現!!.」「イグサが増えていたこと.」「わからない,けど参加して良かった」

【参加したみなさんの感想】
「来たら来たで楽しめました.」「とても楽しくこれから八幡の地の勉強したいと思う.」「湿地にもどる事,楽しみです.」「植性が少し変わっていた,継続は力で続ける事が大切な事.」「再生事業の追跡チームを沢山つくれないか.」「楽しかったです.みなさんと会話しながらほんとに楽しかったです.」「1m×1mの中に10数種類も植物があるということに発見.この土地が湿地に帰りたがっているようですね.」「土壌や水分・塩類等の調査をしたいと思いました.」「植物の名前の判定はむずかしい.」「植物に興味を持つ人が増える活動の大切さをあらためて感じました.」「また少し植生が変わっていておもしろかったです.」「班の方たちといろいろ話しながら,調査ができて楽しかったです.」「いろいろな草の名前があって覚えるのが難しいです」


4班に分かれて,早速調査開始.
みんなで小さなプロットに見入る.

こちらは対照区.ヨモギが多い.
初参加でも,即戦力.

イとヒメシロネが増えたプロット.
こちらはコバギボウシが叢生した.

斜面下部ではオタカラコウとヨシが増えた.
調査後に感想を言い合った.

標本づくり&同定会.
いろんな図鑑を駆使して調べる.

樹木も,小さいときには姿が違う.
先輩といえど,譲れない!


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