西中国山地自然史研究会 観察会
千町原草原の保全活動−夏の草刈り−

【案内文】
草原から森林へと変わりつつある千町原の草原保全作業をします.草刈り機やくま手などをお持ちの方はご持参ください.暑い日なので,帽子や水筒など,しっかりと暑さ対策をしてきてください.朝のうちに作業を終了する予定です.午前中はしっかり働いて,午後は木陰でのんびり,なんていかがですか?
開催日時:7月29日(日) 8:00
集合場所:高原の自然館
準備:作業セット,弁当,水筒
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
一年で最も暑い真夏の草刈りを前に一番気になったのは,やっぱりお天気でした.晴れたら暑いのは当然ですが,雨でもカッパが蒸れると中から暑くなってしまいます.何度も天気予報を見ましたが,当日の朝は,ガスがかかっていました.少し湿度が高いですが,カンカン照りよりはずいぶんましです.
今回の作業に集まったのは54人.地元の方や県内の方をはじめ,遠くは島根県の大田からも参加者がありました.8:10,山麓庵に集合し,地元を代表して前建生さんに挨拶していただきました.その後,作業の説明と安全に関する注意をして現地に移動し,いよいよ作業開始です.
今回は「植物が最も成長する時期に刈り取りをすることで,ノイバラなどを抑制する」というのが目的でした.19名の方が草刈り機を持ってきて,一斉に刈り始めると,ススキやノイバラ,イヌツゲなどが,見る見る刈り払われていきました.借り倒されたものは,できるだけ草と木を分けて積み上げました.この目的は,あとから堆肥のための草を取るときに都合が良いことと,刈り取った草を除けることで地面に直接陽をあてて草花の芽生えを促すことです.
途中の休憩では冷たいお茶や飴,スイカ等が配られて,しっかりと水分を補給しながら作業を進めました.刈り取っていく間には,ノハナショウブやユウスゲの群生や,レンゲツツジの大きな株が現れました.普段は近寄らない場所なので,何度も千町原を歩いている人もビックリしていたようです.
お昼には作業を終え,山麓庵で豚汁を飲みながら,持ってきたお弁当を食べました.話題は千町原のことが中心です.高原の自然館から管理計画を提案しましたが,早くも「来年焼きましょう」という声も聞こえました.
草原は,人が管理することによって,はじめて維持される生態系です.今回,一人のけが人も無く作業を終えることができて,「あぁ,また続けることができるなぁ」と思いました.作業が進んだことそのものも嬉しいことですが,事故がなく,みなさんと意見交換やふれ合いができたことも大きな成果だと思いました.[し]

草刈り前の状況.アカマツやノイバラが入ってきている草原.
飲み物と飴を準備して,小さいはらっぱー.

ゴミはゴミ袋へ.大きなはらっぱー.
朝霧が残る中,作業開始.

刈り払い機で刈っていく.
刈られた草を集めていく.

どんどん草の山ができた.
第1回目の休憩までに,ずいぶんと刈れた.

ここで,大暮養魚場から氷が到着.
ベテランの方から,歯の調整など,現地で話しが出る.

氷はスイカのために.
木は草とは別に積み上げた.

見る見る見晴らしが良くなる.
この日,NHKのテレビクルーも取材に来てくださった.

協働の作業が続く.
このエリアは,まもなく終了.

奥にはユウスゲが咲く湿地群落があった.刈り残されるユウスゲ.
「えぃっ!」と放り投げて草小積みが作られる.

刈り開かれた薮の中から,牧場造成時代の水路が現れた.
渡り鳥のために,ヨシ原は残した.

二回目の休憩ではスイカが登場.
冷たいスイカにご満悦.

とにかくみんなでモクモク食べる.
上野さんから,渡り鳥にとってのヨシ原の重要性について解説された.

燃料を補給.
イヌツゲの薮に立ち向かう.

エイドステーションの自然館三人ムスメ2号&3号.
三人ムスメ1号は,万が一の事態に備えて,本部で待機.

ノリウツギがよく咲いていた.
最後の休憩.このころになると,少し暑さが増した.

にわかkidsプログラム.
子供達も生物を捕獲.

草刈り機で刈るだけでも,ずいぶんと風景が変わる.
草の上で一休み.

鎌でノイバラを根こそぎ掘り取る.
かなり奥まで進行中.

最後の作業中.
そして終了.

八幡の若手コンビ.
作業を終えたはらっぱを背景に,最後に全員で記念撮影.

地元を代表して,川内さんからご挨拶.
お昼は豚汁60人前.お腹いっぱいになった.

銘々持参した「my椀」で豚汁を食べる.
草原や八幡のことについて議論中.

山麓庵を吹き抜ける風が心地よかった.
はらっぱーのはらに乗ったはらっぱーのはらに乗ったはらっぱー.

今回は「myコップ・my箸・椀・コイン(参加費)」を呼びかけたところ,ゴミはわずかこれだけだった.また,ペットボトルのゴミもずいぶん持ち帰りいただき,感謝します.


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