【報告文】
一年で最も暑い真夏の草刈りを前に一番気になったのは,やっぱりお天気でした.晴れたら暑いのは当然ですが,雨でもカッパが蒸れると中から暑くなってしまいます.何度も天気予報を見ましたが,当日の朝は,ガスがかかっていました.少し湿度が高いですが,カンカン照りよりはずいぶんましです. 今回の作業に集まったのは54人.地元の方や県内の方をはじめ,遠くは島根県の大田からも参加者がありました.8:10,山麓庵に集合し,地元を代表して前建生さんに挨拶していただきました.その後,作業の説明と安全に関する注意をして現地に移動し,いよいよ作業開始です.
今回は「植物が最も成長する時期に刈り取りをすることで,ノイバラなどを抑制する」というのが目的でした.19名の方が草刈り機を持ってきて,一斉に刈り始めると,ススキやノイバラ,イヌツゲなどが,見る見る刈り払われていきました.借り倒されたものは,できるだけ草と木を分けて積み上げました.この目的は,あとから堆肥のための草を取るときに都合が良いことと,刈り取った草を除けることで地面に直接陽をあてて草花の芽生えを促すことです.
途中の休憩では冷たいお茶や飴,スイカ等が配られて,しっかりと水分を補給しながら作業を進めました.刈り取っていく間には,ノハナショウブやユウスゲの群生や,レンゲツツジの大きな株が現れました.普段は近寄らない場所なので,何度も千町原を歩いている人もビックリしていたようです. お昼には作業を終え,山麓庵で豚汁を飲みながら,持ってきたお弁当を食べました.話題は千町原のことが中心です.高原の自然館から管理計画を提案しましたが,早くも「来年焼きましょう」という声も聞こえました. 草原は,人が管理することによって,はじめて維持される生態系です.今回,一人のけが人も無く作業を終えることができて,「あぁ,また続けることができるなぁ」と思いました.作業が進んだことそのものも嬉しいことですが,事故がなく,みなさんと意見交換やふれ合いができたことも大きな成果だと思いました.[し]
|