西中国山地自然史研究会 観察会
八幡高原の冬鳥

【案内文】
本格的な冬の到来とともに,八幡高原には様々な渡り鳥がやってきます.山や草原に植物が少ない冬,鳥たちはどんなものを食べ,どんな生活をしているのでしょうか?寒さが予想されますので,防寒対策をおねがいします.
開催日時:12月2日(日) 8:00
集合場所:高原の自然館
準備:基本セット,双眼鏡,フィールドスコープ
講師:上野吉雄
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
「今年は暖かいので,まだ来ていない鳥もいます」と,ここにも温暖化の影響がでているような始まりでした.ツグミがツルウメモドキを群れでついばんでいるところから始まり,今年は液果類が多く,木の実の赤は植物が鳥に食べてもらって種子散布に協力してもらうためとの説明がありました.マヒワの群れはキハダやスギの実に群がり,向きを変えるとヤマガラ・エナガ・シジュウカラの混群.群れることにより,ハイタカなどにねらわれるリスクを少なくするということでした.実際にハイタカが現れるとエナガが警戒声を発して小鳥たちは散り散りでした.さえずっているホオジロは留鳥で,その他渡りで越冬に来ている群れもあり,いろいろだそうです.自然再生事業の進む霧ヶ谷では残念ながら,お目当てのマシコ類を見ることはできませんでしたが,草原生のオオジシギの話など,再生による変化について興味深い話を聞くことができました.大歳神社付近に移動して,タシギ・カワラヒワ・コガモを見ることができました.社そう林ではノスリが徘徊しているので,小鳥が近づかず,カシラダカなどは見ることができませんでした.新川ため池ではアカマツでコゲラ・キクイタダキが虫をついばんでいる様子が観察でき,溜め池にはコガモがす~いす~いと浮かんでいました.時間もゆったり,環境のちがう4カ所でそれぞれ観察ができてみなさん楽しめたのではないでしょうか?[や] 【みなさんの印象に残った物】 「鳥の習性の話」「鳥と植物の関係の話」「ノスリ(2)」「オオアカゲラ(4)」「鳥の食性「木の実」」「タシギを初めて見た」「ツグミ、マヒワの数の多さ」「群れで飛ぶ冬鳥」「ノスリ、ハイタカに出会えたことです」「ノスリが悪い鳥なのだと思った。一羽居ることで他の小鳥が姿を見せない」「鳥類の通常の鳴き声と警戒声の違い。ハイタカ出現の際によく分かりました。」「オオアカゲラのように背に白斑がないのに頭頂部の大半が赤くなっている個体が観察できたこと」「タシギ」「鳥の食べものについての説明」「アカゲラ、沼のカモ」「オオアカゲラを初めて見ました(3)」「混群が見られた事(2)」 【参加したみなさんの感想(抜粋)】 「先生の説明がとてもわかりやすく参加してよかったです」「上野先生の話がとてもわかり易くよかった」「いろいろな鳥が見られてよかったです」「木の実の説明は嬉しかった」「温かいので冬鳥がすくなかった様」「とても勉強になりました」「視覚聴覚を使い感性をとぎすまされた感じでよかった」「寒かったけど楽しかった」「的確な説明で、鳥をよく理解できた」「この環境を残したい」「楽しい時をすごせました」「寒い寒いの一言」「様々な環境に生息する鳥が観察できて楽しかったです」「里よりもやはり寒いですね。もう少し防寒対策してきます」「色々な知識を教えていただき楽しかったです。」「植物と鳥の食生活のありかたがよくわかりました」「上野先生の説明はわかりやすくてよかったです。」「思ったより鳥が見れたのでよかった。ノスリが見れてよかった」「鳥の食べ物を多く教えて頂いたので今後は鳥と草の両方に目を向けて観察します」「去年は見ることができた鳥がいなくて、やはり暖かい年なのだと思いました。」「冬はあまり出かけないけど動物も植物も静かに活動していて、そういうことに気付くことができて良かった。」「春の観察会も来たので違う鳥を見れてよかった」

自然館裏のパークゴルフ場で,いつのまにか観察会が開始
すると,みんなワラワラと集まってきた.

いつもなら,指さす方向にレンジャクの群が見えるのだけど・・・.
駐車場にて,あらためて観察会を開始.オオアカゲラが見えた.

ひとしきり,自然館のまわりで観察した後,霧ヶ谷湿原に移動した.
このやぶが湿原に変われば,オオジシギが戻ってきてくれるかも!?

当日はテレビ局も取材に来ていた.
次にやってきたのは八幡盆地の中の水田.

水路ではコガモが群れていた.
大歳神社の方へと行くが,期待したノスリは見られず.

続いて訪れたのは尾崎谷.あれ?別のものを見ている人がいますよ...
水面に浮かんだカモが見えるかな?

堰堤で,本日のまとめをした.


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