西中国山地自然史研究会 観察会
阿佐山の植物観察会

【案内文】
芸北の盟主と言われる阿佐山での観察会です.前回は様々な種類のカエデの葉を観察しました.林内ではギンリョウソウやマムシグサなど生態のおもしろい植物も見られます.ゆっくりと登りながら観察しましょう.
開催日時:6月8日(日) 9:30
集合場所:清流の家
準備:基本セット
講師:齋藤隆登,佐久間智子
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
芸北地域の東側にある阿佐山に登りながら植物を観察しました.阿佐山は西側にある苅尾山や掛頭山に比べて切り立っており,植生もずいぶん異なるようです.今回は,例年とは違う畳山麓からのルートを選びました.雑木林を登ると,炭焼き窯の跡が残っています.細い木が多く,明るい林床では,タニギキョウがきれいに咲いていました.ここではヒメモチという植物が,今年新たに見つかりました.雑木林を抜けて植林地に入ると,少し様子が変わります.ただ,他の場所で見られる植林地に比べても,林床の様子が違うようです.地質のせいでしょうか?たくさんのショウジョウバカマが種を付けていました.途中のピークで昼食を取った後は,一気に阿佐山山頂を目指して歩きました.山頂では,今年もオオナルコユリが待っていました.帰りには少し雲行きが怪しくなりましたが,最後まで雨が降ることはありませんでした.駐車場に戻ってまとめをしました.今回は,齋藤先生,佐久間先生の他にも,調査協力者の方々が来られていたので,より多くの植物を見つけることができました.特に,普段は目につきにくいシダのお話しも聞くことができました.[しらかわかつのぶ]

【みなさんの印象に残った物】
「マンネンスギ・キンキヒョウタンボク・ヒメモチ・湿地」「クロジ・セグロカッコウ」「ショウジョウバカマとギンリョウソウ」「全員頂まで登れて良かった.」「植物が非常に多い」「新しい所から山に入ることができました.」「ショウジョウバカマの群落」「おたまじゃくし」「皆様の熱心さにおどろき」 【参加したみなさんの感想(抜粋)】 「雨がふる事でしたが大変いいお天気に恵まれ,緑の中を楽しく先生方の説明を聞きながら,大変楽しかった.」「思ったより高くて,私としては大変でしたが,登ることができてよかったです.」「今日は無事帰れました.」「緑の葉がきれいでした.のぼりやすい山でしたね.」「それぞれ専門の方の話が聞けて大変参考になった」「大変感じのよい御案内でした」「観察会なのか山登り,歩きがメインなのかよくわからない」「皆様のふんいきがよかったです」「天気にも恵まれ,たくさんの植物観察ができよかったです.」「グループに分かれて歩けばよかったかな」「けっこう長い距離でつかれましたが,涼しくて気持ち良い山でした.山頂まで行けて良かったです.(2)」「とてもおもしろかったです.」「長く歩いて山頂に行けて良かった」「頂上に登れて大満足です」


齋藤先生の話は,道路法面の植物からはじまった.
雑木林は少し明るい.

「花柄が葉に沿う」ミヤマナルコユリ.
ずっと利用されていたのだろう.コナラの木は幹が細い.

今回の発見,ヒメモチ.
タニギキョウがかわいく咲いていた.

カミキリムシが出てきた穴.大きいことにビックリ.
植林地もわりと明るい.ショウジョウバカマがとにかく多かった.

水たまりでたくさんの,ヒキガエルのオタマジャクシを見つけた.
葉っぱが5枚のツクバネソウ.

鞍部でのお昼御飯.調査員の先生は標本を作成中...
午後の経路を説明する斎さん.

今回の観察会では,とにかくギンリョウソウが多かった.
阿佐山の山頂付近は,若いブナの下にササが広がる.

阿佐山の山頂で,オキマリの集合写真.
二人の先生が小さな花にセマル.

下ってきたところで一休み.大きなブナも残っている.
最後に,駐車場で先生方からの講評があり,解散.


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