【報告文】
早朝にもかかわらず,12名の参加者がどんぐり村駐車場に集合しました.早くも参加者同士で鳥情報がとびかっており,観察会への意気込みも伝わってきました.今日の講師は上野先生です.龍頭山登山道口付近まで車で移動し,近くの池から観察スタートです.水辺にいたカワガラスやツバメの姿を見たり,鳴き声を聞きました.車道沿いを少し歩くと,今度は電柱の上に巣をつくり,そこに出入りしているシジュウカラの姿を見ました.カラ類の姿や声はよく似ているので,胸の模様や鳴き声の特長を近くにいた人同士で確認したりしました.上野先生がヒガラの鳴き声を「シーチキン,シーチキン」と表現していたのがおもしろく.覚えやすいなあと感じました.もう少し進んでいくと,カワラヒワやキビタキ,トラツグミなど多くの種類の鳥声を聞くことができ,その鳥の生態や特長を上野先生が身振り手振り,時には鳴き声のモノマネを交えてお話くださいました.山道に入り一列になって歩きました.ここではキツツキの仲間であるアオゲラやコゲラの鳴き声が聞こえ,オオアカゲラがコツコツと木をつく音も聞こえました.上野先生によると,オオアカゲラは頭が赤いので「赤帽」,アカゲラは下腹部が赤いので「赤ふん」と言うそうです.これまたおもしろく覚える方法を聞くことができました.またこの付近でアカショウビンの声も近くで聞くことができ,それだけで早起きした甲斐があったねと参加者のみなさんと話しました.山道を下っているときに聞こえてきた「シシシシシ・・」という虫の鳴き声のような声にみんなで首をかしげていると,上野先生がが「ヤブサメという鳥の鳴き声です」と教えてくださいました.この鳴き声の正体は今まで虫だと思われており,ここ数年の研究でヤブサメだとわかったようです.この後もゆっくりと歩き,じっくりと鳥の姿を探したり,鳥のエサとなる植物の話を聞いたりしました.車を停めた場所まで戻り,簡単にまとめをして解散となりました.今回の観察会では10種の鳥声を聞き,10種の鳥を見ることができました.図鑑でしか知らなかった鳥たちと,実際の生息地で出会うことができたのは大きな喜びでした.またこの観察会に,書き込みの入ったマイ図鑑を持参していた小学生の参加者の姿を見て,大変頼もしく感じました.次回の観察会ではどんな鳥たちに出会えるか楽しみです.[こうのやよい]
【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「いいものを出してくれてありがとう」「鳴き声だけでも満足しましたが,姿まで見れて大満足でした.とても充実した観察会でした.」「こんどもあればきてみたい」「身近に豊かな自然があることはすごいことだと思いました.」「上野先生の口笛は最高でした!!」「感動的な出会いができて良かったです.」「早起きしてよかったです.」
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