西中国山地自然史研究会 環境保全プロジェクト
霧ヶ谷実験地の植生調査

【案内文】
霧ヶ谷湿原の再生をする根拠としても働いた,実験地の植生調査をします.毎年,湿原の植物が徐々に増えてきていますが,今年はどうでしょうか.調査などの経験のない方,植物をじっくり見てみたい方など,どなたでも参加できますよ.少しだけ,再生事業に関わってみませんか?
開催日時:9月20日(土) 9:30
集合場所:高原の自然館
準備:作業セット
定員数:30人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館

【報告文】
秋晴れの空のもと,霧ヶ谷実験地の植生調査に14名のみなさんが集まってくださいました.この実験地は,現在行われている霧ヶ谷湿原の自然再生事業を支えてきた重要な場所です.今回で7年目を迎える植生調査となりました.最初に自然館の中で集合し,白川学芸員より,なぜこの調査が始まったのか,またどんな役割を果たしているのか,再生事業地の状況などを,パンフレットをみながら,多岐に渡る説明がありました.植生調査には初参加の方も数名いらっしゃいましたが,みなさん真剣な面持ちで説明に聞き入っていました.調査の前に,去年工事が終了している自然再生事業地を見学しました.水が廻っている様子や,導水路に生き物が生息している様子も見ることができました.子ども達が水の冷たさに驚いていたのが印象的でした.その後実験地に移動し,3班に分かれ,調査開始です.プロット番号の場所を探し,ポールを設置します.1m×1mの範囲の中の植物名をすべて書き出し,高さや状態などを計測します.場所により少しずつ植生が違っていたのが興味深かったです.また,私が調査した場所にはすべてカラコギカエデがあったので,種が良く飛ぶからなのかなと想像しました.ノイバラのとげの痛さと,思った以上の日差しにまいりながらも調査を終えました.その後,今年の工事予定地を見学しました.まだ木を切っただけの為,去年の工事地と比べてみると,ずいぶん殺風景に見えます.これから水を廻すための工事が始まるそうですが,去年の工事地と同様に,湿原化を見守ることのできる貴重な場所です.どんなふうに変化していくのか,楽しみになりました.霧ヶ谷実験地の植生調査を続けてきたことが,自然再生事業につながっていると実感することもできました.今回で実験地の植生調査は一旦終了し,今度は再生事業地を見ていく予定です.調査に協力してくださったみなさま,ありがとうございました.[こうのやよい]

【みなさんの印象に残った物】
「植生調査に参加させてもらい光栄でした」「ノイバラのとげ」「トモエソウの大きな実をはじめて見ました」「チダケサシ」「春にも参加しましたが.ずいぶん草が丈が高くなった事」「ノイバラに苦しんだ.オタカラコウ.トモエソウが多く嬉しい」「湿地の植物と元からあった植物が混在しているのがよくわかった」「自然館に来るまでに見た自然の豊かさ」「大変なお仕事ですね」「ヨモギ100%が全くなくなっていたこと」

【参加したみなさんの感想(抜粋)】
「やはり植物の名前をしらないとだめですね」「花が終わって葉だけで分かる佐久間さんスゴイ!」「環境の変化により少しずつ植物が変遷していることがよくわかりました」「調査の具体的方法がわかって良かった」「秋とはいえ残暑がきびしく暑い一日でしたが楽しかったです」「ヤブを切って明るくなり緑(草物)の変化していく様子を楽しみにしています」「前回の調査とは又.違った植物が見られて楽しかった」「この辺に今まで来たことがありませんでしたが.広島にもこのような場所があると知るきっかけにもなりとても有意義でした」「初めて調査参加だったので,おどろきました」「変化した所と変化していない所があっておもしろかった」


八幡湿原自然再生事業のパンフレットを見ながら,霧ヶ谷湿原のすがたを確認した.
現地にて調査方法を詳しく教えて頂く.

1班は即席班ながら,すらすらと植物名がでてきて,調査がはかどった.
葉の明点の有無を確認中.

このプロットのほとんどが倒れたイに覆われていた.
2班の調査はどんどんと進んでいた.

3班の様子.

鳥の巣を発見.ハンモック状にぶらさがっていた.
全員集合し各班の様子を報告しあう.

調査終了後にみんなで記念撮影.「おつかれさまでしたー」
去年の工事地.湿地生の植物や生物の姿をしっかりと見学.

今年の工事地の三面張り水路を見学.ここを取水堰にし,導水路を設置する.


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