西中国山地自然史研究会 観察会
サツキマスの産卵

【案内文】
雨の少なかった2002年は残念ながらサツキマスの遡上が見られませんでした.今年も例年実績のあった観察ポイントで産卵床を探します.雨の多かった2003年,サツキマスは遡上してくるでしょうか?
開催日時:10月12日(日) 10:00
集合場所:八幡高原センター
準備:双眼鏡,筆記用具等
(川の上から見るので,長靴等は不要です.子供にもオススメです.)
講師:内藤 順一
定員数:30名人
主催:西中国山地自然史研究会
協力:高原の自然館,芸北町民文化ホール

【報告文】
「週末は下り坂」という予報がはずれ,観察会の間は心地よい秋風が吹いていました.まずは八幡高原センターの中でサツキマスの分類学的な定義や独特の生活史について講義がありました.その後,スライドやビデオを見ながら実際の産卵行動について説明を聞きました.このスライドやビデオは内藤先生がご自分で試行錯誤しながら撮影されたもので,非常に美しい映像でした(高原の自然館では,編集したものを見ることができます).ダムや堰などの河川の環境がサツキマスの遡上を阻害するのはもちろん,海の埋め立てなどもサツキマスの生活の妨げになっているということでした.また,最近では聖湖(樽床ダム)に放流されたブラックバスによる捕食がサツキマスの個体数を減らしている可能性もあるそうです.樽床ダムのブラックバスについては,駆除の方法を考えておられるそうです.野外の観察では,両方のポイントでサツキマスが確認されました.ただし,産卵床はつくっておらず,近年の地球温暖化で,サツキマスの遡上時期が遅くなってきているのではないか,ということでした.サツキマスは見られたものの,今後の動態には注意が必要だな,という感想が残りました.[し]

まずは八幡高原センター内で呼び学習.
本日の参加者は,地元の方も含め17人.

講師の内藤先生.
サツキマスの分類上の位置づけ,生活史などが詳しく書かれた資料が配付された.

真剣です.
スライド,およびビデオで実際の産卵シーンを見ながら説明を受ける.

ダム建設の影響や自然資源の利用が魚類相に与える影響についてディスカッションが行われた.
講義の後は,いよいよ産卵ポイントへ.

波立つ水面を一生懸命探す.
第一のポイントでは6匹〜7匹のサツキマスが確認されたが,産卵床は掘っていなかった.

続いて第二のポイントへ移動.
このように,流れが「瀬」に変化するような場所にサツキマスが産卵する.

第二のポイントでは,1匹しか確認できなかったが,両生類の生息について地元の人から有力な目撃情報が得られた.
大きなヘビの抜け殻を見つけてご満悦の歩くん.


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